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トイレの種類ごとのメリット・デメリットは?失敗しないトイレ選びのポイントも解説!
トイレのリフォームを考えるなら、まずはトイレの種類をしっかり知っておきたいところです。とはいえ、どんなタイプがあるのか、それぞれのメリット・デメリットが分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、トイレの種類ごとの特徴に加えて、後悔しないための選び方のポイントも紹介します。トイレのリフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
トイレの主な種類を知ろう
トイレの種類には、いくつかの分類方法がありますが、一般的には次の2種類に分類できます。
- タンク式トイレ
- タンクレストイレ
種類ごとのトイレの特徴や仕組み、メリット、デメリットを解説します。
タンク式トイレ
タンク式トイレは、洋式トイレの中でも、スタンダードなタイプです。便座の後ろ側に、水を貯めるためのタンクが備わっているのが特徴です。
タンク式トイレは次のように分類できます。
- 組み合わせトイレ(組み合わせ便器)
- 一体型トイレ
組み合わせトイレ(組み合わせ便器)
組み合わせトイレ(組み合わせ便器)とは、それぞれ独立した便器・タンク・便座を組み合わせたタイプのトイレです。
家庭用トイレとして広く普及しており、便座は別売りが一般的です。
価格が手頃であること、便座の組み合わせによって利便性や防汚性能を高められるのがメリットです。便座部分が故障した場合、便座のみを交換できるため、比較的安価での修繕が可能です。また、タンク上部の手洗いの有無を選択できます。
一方、組み合わせたトイレは入り組んでいる他、凹凸もあるため、清掃性に欠ける点がデメリットです。またタンクに水が貯まるまでトイレを流せないため、トイレが混雑する状況では、水が足りなくなる場合があります。
一体型トイレ
一体型トイレとは、便器とタンク、便座が一体となっているトイレです。
凹凸が少ないため、清掃性が高いこと、一体感があるデザイン性の高さがメリットです。タンク上部の手洗いの有無も選択できる他、手洗い部分が広く、傾斜がしているため、手が洗いやすいといったメリットもあります。
デメリットは、部分的に故障した場合でも、トイレ全体の修理・交換が必要になり、修理費用・交換費用が高くなる点です。またタンクが樹脂製となるため、陶器製のような艶はありません。組み合わせトイレ同様、タンクに水が貯まるまではトイレを流せない点もデメリットです。
タンクレストイレ
タンクレストイレは、名前の通り貯水用のタンクがないトイレです。
タンク式トイレでは、水をいったんタンクに貯めてから重力を利用して流しますが、タンクレストイレは水道から直接水を引き込み、水圧の力でそのまま洗浄します。
そのため、連続して使用しても水が貯まるのを待つ必要がなく、スムーズに使えるのが特長です。
タンクレストイレは、近年多くの場所で採用される人気のタイプです。
凹凸少ないシンプルな形状で清掃性が高いこと、デザインがスタイリッシュな製品が多いことなどがメリットです。タンクがない分コンパクトな設計になっており、トイレ空間を広く使えることも魅力です。また、水道を直接引き込むため、連続でトイレを流せます。
一方、トイレ本体に水洗が付けられないため、手洗いが必要な場合は別途手洗い器をトイレに設置しなければなりません。機能性が高いため製品の価格が高い他、便座が故障した場合でも、トイレ全体の交換・修繕が必要になる点もデメリットです。また、水圧が弱い場所では設置できないケースもあります。
【種類別】トイレのメリット・デメリットを一覧で比較
ここでは、トイレの種類別のメリット・デメリットを一覧で比較します。
メリット | デメリット | |
組み合わせトイレ | •価格が安く種類が豊富
•組み合わせ方で利便性、清掃性が向上 •タンク上部の手洗いの有無を選択可能 •便座が故障したら、便座のみ交換・修理可能 |
•タンクに水が貯まるまでトイレを流せない
•隙間や凹凸があり掃除しにくい |
一体型トイレ | •凹凸が少なく掃除しやすい
•タンク上部の手洗いの有無を選択可能 •手洗い部分の広さ、傾斜から手が洗いやすい |
•タンクに水が貯まるまでトイレを流せない
•トイレの一部が故障した場合でも、全体の交換・修理が必要 •タンクは樹脂製がほとんどで陶器製のような艶はない |
タンクレストイレ | •タンクレスでコンパクト
•トイレ空間を広く使用可能 •凹凸が少なく掃除しやすい •水道管に直結しており、トイレを連続で流せる •スタイリッシュでデザイン性が高い |
•タンクがないため手洗いがない
•手洗いが必要な場合は別途手洗い器の設置が必要 •一部が故障した場合でも機能部分全体の交換・修理が必要になる •水圧が弱い場所では設置できない製品がある •電気を利用して水流を起こすため、停電時には使えない •価格が比較的高い |
失敗しないトイレ選びのポイント
住まいを新築したり、リノベーションしたりする場合、どのようにトイレを選べばいいのでしょうか。トイレ選びで意識したいポイントは次の通りです。
- 設置スペースとサイズ
- 排水方式
- 水圧(タンクレストイレの場合)
- 価格帯
- デザイン
- 機能性
どのようなトイレを選ぶべきか、詳しく解説します。
設置スペースとサイズ
トイレは、設置可能なスペースとトイレのサイズから選びましょう。一般的なトイレスペースの寸法は0.4坪・0.5坪・0.75坪で、それぞれ次の通りです。
- 一般的な分譲マンション:4坪(約78cm×約120cm)
- 一般的な戸建て住宅:5坪(約80cm×約170cm)
- 広めの住宅:75坪(約120cm×約170cm)
新築の注文住宅か、既存マンションのリノベーションなのかによって、トイレのスペースが異なるため、事前に確認しましょう。
また、一般的な便器の寸法は次の通りです。
- タンクレストイレ:幅約40cm×高さ約55cm×奥約70cm
- タンク式トイレ:幅約45cm×高さ約100cm×奥行約80cm
0.4坪トイレに大きな便器を置くとスペースを圧迫するため、タンクレストイレの設置がおすすめです。0.5坪トイレではタンク式トイレを問題なく設置できますが、タンクレストイレの方がスペースを広く使えます。0.75坪トイレでは、便器のサイズを気にする必要がありません。大きな便器を設置すれば、体格が大きな方でも使用しやすいトイレになるでしょう。
排水方式
トイレ選びでは排水方法をチェックすることも大切です。排水方法は次の2通りです。
- 床排水方式
- 壁排水方式
リフォームやリノベーションの場合、原則として現在の排水タイプと同じ排水方式のトイレを設置します。各排水方式について詳しく解説します。
床排水方式
床排水方式とは、床に接続された排水管を通って水が流れるタイプのトイレです。戸建てやマンションのトイレのほとんどが、床排水タイプです。排水管は便器の直下にあるため、目視できません。
戸建て住宅やマンションで、新築住宅や平成7年以降に設置されたトイレの場合、排水芯200mmタイプのトイレを設置できます。築10年から30年程度経過しているトイレをリフォームする場合、床排水リモデルタイプ(リフォームタイプ)のトイレを設置するのが一般的です。
壁排水方式
壁排水方式とは、主にマンションで便器後方から壁に向かって太い排水管があるタイプのトイレです。
壁排水方式では、床から排水管中央までの高さが120mmもしくは155mmのいずれかとなります。そのため、床から排水管中央までの高さに合わせて壁排水120mmタイプか、壁排水155mmタイプのいずれかを選択しましょう。
水圧(タンクレストイレの場合)
タンクレストイレを設置したい場合は、水圧をチェックする必要があります。タンクレストイレは、トイレの直接引き込んだ水道の水圧で洗浄するためです。ある程度の水圧が必要で、水圧が足りない場合は水の流れが悪く、排水管が詰まる恐れがあります。結果として、排水管のつまりなどのトラブルが起こる可能性があるため、水圧が足りない場合はタンクレストイレの設置が難しい場合があります。
一般的なタンク式トイレでは水圧が0.05MPa必要ですが、タンクレストイレの場合は、製品によって0.05MPaから0.07MPa必要です。特にマンションや戸建て住宅の3階以上に設置する場合、水圧不足になる可能性があります。設置したいトイレに必要な水圧と、自宅の水圧は事前に確認してください。
水圧はセルフチェックも可能ですが、水圧が低い場合はトラブルにつながるケースがあるため、業者に現地調査を依頼した方がいいでしょう。
価格帯
トイレ選びでは、予算に応じた価格帯のチェックも重要です。トイレの種類やトイレメーカーによって、価格の傾向が異なるためです。
例えば、同じメーカーでもトイレのグレードによって価格帯が異なります。主要メーカーのトイレで、グレードが低ければ本体価格は10万円程度、中くらいのグレードで20万円程度、グレードが高ければ30万円程度です。
またメーカーによっても価格の相場が異なります。TOTOは全体的に価格が高く、Panasonicはグレードによって価格の幅が広いのが特徴です。LIXILも価格帯が広いですが、手頃な価格のトイレが多いといえます。
設置したいトイレをピックアップして、価格が予算に合うか確認した上でトイレを選びましょう。
デザイン
トイレ選びでは、デザインも重視したいポイントです。トイレは家族が毎日使用する設備であり、来客も利用します。できるだけ居心地が良いトイレにすることで、使いやすく安らげるトイレ作りを目指しましょう。
ただし、トイレの設備や空間を全てコーディネートするのは、簡単なことではありません。家族の意見を取り入れつつ、設計士やインテリアコーディネーターなど、プロに相談するのがおすすめです。自分たちの理想のイメージを言葉にして伝えれば、より魅力的なトイレ空間を提案してもらえるはずです。
機能性
トイレにはさまざまな機能が搭載されています。適切な機能を持ったトイレを選ぶことで、トイレを快適に使用できたり、日々のお手入れが楽になったりします。
トイレに搭載されることが多い機能は次の通りです。
- 温水洗浄便座
- オート機能
- 節水機能
- 除菌機能
- 汚れにくい表面加工
それぞれ詳しく解説します。
温水洗浄便座
温水洗浄便座は、尻部の洗浄機能やビデ機能、暖房機能が搭載された便座です。
貯湯式と瞬間式があり、貯湯式は安価であるものの、長時間使用し続けると湯切れを起こす恐れがある他、電気代が高くなりやすいというデメリットもあります。一方、瞬間式は使うときにその都度お湯を沸かす仕組みなので、湯切れの心配がなく、電気代も抑えやすいのが特長です。ただし、貯湯式に比べて本体価格は高めです。
家族の人数やトイレの使い方などから、どちらが適しているか比較するといいでしょう。
オート機能
オート機能とは、使用者が便器に近づくと自動でトイレの蓋が開く機能です。トイレの蓋の開け閉めが不要になるため、腰が悪い人やお年寄り、子どもがいる家庭におすすめできる機能です。
また、蓋の開閉だけではなく、便座に座った時間から大洗浄と小洗浄を判断して、自動洗浄するトイレもあります。節電効果や節水効果も期待できるため、固定費を削減したい場合は、設置を検討するといいでしょう。
節水機能
洗浄する水の量が少ない節水機能付きトイレも多く販売されています。
トイレで使用する水量が少ない他、水流の形状を工夫して、少ない水でしっかり洗浄できる工夫が凝らされているのが特徴です。製品ごとに洗浄に必要な水量がカタログやサイトに記載されているため、比較しやすいでしょう。
除菌機能
比較的新しい製品の中には、除菌機能が搭載されているトイレがあります。
例えば、TOTOでは除菌効果のある次亜塩素酸水を便器に吹き付けたり、ノズルを洗浄したりしてトイレを除菌します。Panasonicでは自ら生成したオゾン水を自動で便器に吹き付けるため、汚れの原因となる菌の抑制が可能です。
メーカーによって除菌方法が異なる他、製品やグレードによって機能の有無があるため、十分に比較しましょう。
汚れにくい表面加工
各メーカーのトイレには、汚れが付きにくく、残りにくい表面加工が施されています。TOTOでは便器の表面が名のレベルで滑らかに仕上げられているセフィオンテクト、LIXILでは水垢がこびり付きにくいアクアセラミックといった表面加工が採用されています。
なお、便器の素材には、汚れが付きにくい陶器が使用されるのがほとんどです。しかし、Panasonicからは、撥水性が高く、水垢が付着しにくい有期ガラス系の新素材を使ったトイレが登場しています。
表面加工や素材にこだわったトイレを選べば、日々の掃除が簡単になります。トイレを選ぶときは、お手入れのことも考えてみましょう。
まとめ
トイレは種類によってメリット・デメリットが異なります。トイレ選びを失敗しないためにも、本記事を参考にトイレの種類ごとの特徴を把握しておきましょう。
また、福島市や郡山市でトイレのリフォームを考えているなら、ラクイエまでご相談ください。電話やWebからの問い合わせに最短当日中に対応し、スムーズな見積もり提案が可能です。トイレであれば、最短半日でリフォームが完了するため、急な事情にも対処できます。
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