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レンジフードの外し方やお手入れ方法は?汚れの原因や掃除の頻度も解説!

キッチンの中でも特に汚れやすい場所の一つが、コンロの上に設置されたレンジフードです。油煙やほこりを吸い込むため、目に見えないうちに内部まで汚れが蓄積していきます。

「掃除のたびに分解するのは面倒」「見えないからつい後回しにしてしまう」。そんな気持ちからつい手入れを怠ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、放っておくと火災や換気不良といったリスクにつながることもあります。

 

この記事では、レンジフードの汚れの原因や掃除の頻度、お手入れのポイントをパーツ別に詳しく解説します。

 

なぜレンジフードのお手入れが必要? 放置するとどうなる?

なぜお手入れが必要か?

レンジフードの汚れを放置すると、思わぬトラブルを招くことがあります。ここでは、レンジフードのお手入れを怠ると、具体的にどのような問題が起こり得るのかを見ていきましょう。

 

火災のリスクがある

 

レンジフードの掃除を怠ることで最も懸念されるのが、火災のリスクです。調理中に発生する油煙には細かな油分が含まれており、それがフィルターやフード内部に徐々に蓄積していきます。特にフィルター部分は油分が溜まりやすく、目詰まりを起こすことで換気効率が低下し、内部に汚れが滞留しやすくなります。この状態のまま使用を続けると、フィルターから垂れた油がコンロの火に引火する可能性があります。

 

消防庁や各メーカーも、レンジフードの定期的な清掃を推奨しており、安全のためには最低でも月に1回程度の確認・清掃が望ましいとしています。

 

汚れが落ちにくくなる

 

レンジフードに付着した油汚れは、時間が経つほど落としにくくなります。

調理中に舞い上がった油煙は、冷えるとともに固まり、表面にほこりが付着することで頑固な汚れに変化していきます。この状態になると、簡単な水拭きでは対応できず、掃除に時間も手間もかかってしまいます。

 

さらに、汚れを落とそうとして強くこすりすぎると、レンジフードの塗装が剥がれてしまうおそれがあります。特に油分で劣化した表面は傷つきやすいため、力任せの掃除は避けた方が良いでしょう。

 

性能低下や故障につながる

 

レンジフードの油汚れを放置すると、機器本来の性能が低下するだけでなく、故障の原因にもつながります。

フィルターの目に汚れが詰まると、吸い込み力が弱まり、キッチン内の油煙や湿気を効果的に排出できなくなります。これにより、室内の空気がベタつきやすくなり、壁や天井の汚れ、臭い残りの原因となる場合があるのです。

 

レンジフードの汚れの原因とは?

 

レンジフードは、調理中に発生する油煙や蒸気を吸い込んで屋外へ排出する役割を担っています。そのため、日々の料理で出る見えない汚れが、内部に着実に蓄積していきます。

 

特に気を付けたいのが、油汚れとほこりが混ざってできる頑固な汚れです。調理中に発生する油煙は、時間とともに冷えて固まり、レンジフードの内部に付着します。そこへ空気中に舞っていたほこりが加わることで、ベタベタとした汚れが生まれます。この汚れは非常に粘着力が強く、一度放置すると簡単には落ちなくなります。

 

こうした汚れは、日々の調理でどうしても発生してしまうものですが、「だから仕方ない」と放置してしまうと、機能の低下や故障のリスクが高まります。汚れの性質を理解した上で、定期的に掃除をすることで、長く快適にレンジフードを使い続けることができるでしょう。

 

レンジフードのお手入れの頻度

レンジフードのお手入れの頻度

レンジフードの掃除は「いつ、どのくらいの頻度で行えばいいのか」が分かりにくく、後回しになりがちな家事の一つです。しかし、汚れやすい箇所や部品によって、適切なタイミングで手入れをすることで、掃除の手間もぐっと軽減できます。

 

一般的には、以下のような目安での掃除が推奨されています。

 

部品 お手入れ頻度の目安
フィルター 1カ月に1回
オイルパック 1カ月に1回(溜まり具合に応じて都度)
整流板 月1回程度
ファン 3カ月に1回~半年に1回
本体表面 使用後にこまめに水拭き

 

メーカーによっては、調理スタイルや油の使用量によって掃除の頻度を調整することが望ましいとしています。例えば、揚げ物や炒め物をよくする家庭では汚れの蓄積が早いため、月2回程度の掃除が理想的です。

 

日常的な負担を減らすには「週に1回の軽い拭き掃除+月に1回のしっかり掃除」といったリズムを決めておくと良いでしょう。こまめな掃除であれば、固まる前の油汚れを簡単に拭き取れるため、結果的に時短にもつながります。

 

レンジフードのお手入れを始める前の準備

 

レンジフードの手入れを始める際には、あらかじめ準備を整えておくことが重要です。必要な道具をそろえずに作業を始めると、汚れが落ちにくくなったり、手や機器を傷つけてしまったりするおそれがあります。

 

また、安全面の対策も忘れてはいけません。掃除に慣れていない方でも、あらかじめ準備内容を理解しておけば、安心して取り組むことができます。

ここからは、レンジフード掃除に必要な道具と安全確保のための注意点について、順を追ってご紹介します。

 

掃除に必要なもの

 

レンジフードの手入れをスムーズかつ安全に進めるには、事前に必要な道具をそろえておくことが大切です。以下に、作業に役立つ基本的な道具と、その使用目的をご紹介します。

 

 

必要な道具 使用目的
ゴム手袋または滑り止め付きの手袋 油汚れによる滑りや、部品の角でのケガを防ぐ。耐熱性があるとより安心
台所用中性洗剤 多くのメーカーが推奨しており、塗装を傷めるリスクが低いため、安心して使える
スポンジ・柔らかいブラシ・歯ブラシ フィルターやファンの細かい部分の汚れをやさしく落とすのに適している
雑巾や布、キッチンペーパー 拭き取りや仕上げに使用します。水に濡らして固く絞った布を用いるのが効果的
洗い桶や大きめのゴミ袋 フィルターやファンのつけ置き洗いに便利
スプレーボトル・ラップ・新聞紙 洗剤の噴霧や汚れの浮かし、床やコンロの保護に活用できる
ドライヤー・リンス 壁面の汚れを温めて落としやすくしたり、掃除後の静電気防止に使える

 

なお、重曹やアルカリ性洗剤を使用する場合は、レンジフードの材質や塗装との相性に注意してください。必ず取扱説明書で「使用可能な洗剤」の記載を確認し、非推奨の方法は避けましょう。

 

必ず事前に電源オフ

 

レンジフードの掃除を始める前に、必ず電源をオフにすることが基本中の基本です。掃除中にうっかり運転ボタンが押されてしまうと、モーターやファンが回転して感電やケガにつながるおそれがあります。

 

以下のいずれかの方法で、確実に通電を停止してください。

 

  • 本体のスイッチを「切」にする
  • 電源プラグをコンセントから抜く
  • 分電盤のブレーカーを落とす

 

近年の機種では「お手入れモード」や「ロック機能」が搭載されているものもあります。これらを活用することで、清掃中の誤操作による事故を防ぐことができます。

 

さらに、掃除を始める前には以下の点も確認しておくと安心です。

 

  • 整流板やファンが熱くなっていないか
  • レンジフードの下に物が置かれていないか

 

調理直後は金属部分が高温になっている場合があるため、やけど防止のためにも十分に冷ましてから作業してください。また洗剤や部品の落下による汚損を防ぐため、事前に作業スペースを片付けておくと良いでしょう。

 

家庭によっては、分電盤やコンセントの位置が分かりにくい場合もあります。掃除前に家族に確認する、電気の取り扱いに不安があれば作業を控えるなど、安全を最優先にしてください。

 

【パーツ別】レンジフードのお手入れ方法

レンジフードの外し方やお手入れの方法

レンジフードは、複数のパーツから構成されています。それぞれの部位に応じた適切な手入れを行うことで、全体の機能を長く保つことができます。

 

ここからは、本体外側や整流板、フィルター、ファン、オイルパックなど、主要な部位別に掃除のコツと注意点をご紹介していきます。

 

本体外側のお手入れ

 

レンジフードの外側は油やほこりが付着しやすいため、日常的に掃除することで汚れの蓄積を防げます。汚れが軽いうちであれば簡単な拭き取りで済むので、こまめなケアを心がけましょう。

 

まず、薄めた台所用中性洗剤を布に含ませ、表面の汚れをやさしく拭き取ります。汚れが落ちにくい場合は、キッチンペーパーに洗剤を含ませて貼り付け、数分置いてから拭き取る「湿布法」が効果的です。

 

仕上げには、水で濡らした布でしっかり洗剤を拭き取り、最後に乾いた布でから拭きを行います。洗剤や水分の拭き残しは、シミや変色の原因となるため、丁寧に仕上げましょう。

 

整流板のお手入れ

 

整流板は、調理中に発生する油煙を直接受ける部分です。そのため汚れが非常につきやすく、定期的なお手入れが欠かせません。

 

掃除を始める前に、整流板が冷めていることを必ず確認してください。加熱直後は金属部分が高温になっている可能性があり、火傷のおそれがあります。

 

取り外し方法は機種によって異なりますが、多くはストッパーやフックを解除して下にスライドさせる構造です。レバー式やマグネット式などもあるため、必ず取扱説明書を確認し、正しい方法で外しましょう。

 

外した整流板の掃除は、以下の手順で行います。

 

  1. 台所用中性洗剤を布またはスポンジに含ませて拭き取り
  2. 汚れが強い部分には湿布法を活用
  3. 洗剤を水拭きでしっかり取り除く
  4. 最後に乾拭きして水分を完全に除去

 

整流板の裏側には油が溜まりやすいため、表裏ともに丁寧に確認しながら掃除してください。機種によってはオイルパックが連結している場合があり、その際は順序に注意して先にオイルパックを外す必要があります。

 

フィルターのお手入れ

 

レンジフードのフィルターは、油煙を最初にキャッチする部品で、特に汚れが蓄積しやすい箇所です。放置すると目詰まりを起こし、換気効率の低下や故障の原因になるため、定期的な掃除が欠かせません。

 

取り外す際は、油で手が滑ることもあるため、ゴム手袋の着用がおすすめです。多くの機種は、ツメやネジで簡単に外せますが、取扱説明書を確認のうえ、安全に取り外してください。

 

汚れが目立つ場合は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かした液にフィルターを20〜30分程度つけ置きします。その後、柔らかいブラシやスポンジで、汚れを丁寧にこすり落としましょう。ごみ袋を使って浸け置きすれば、シンクを汚さずに作業ができます。

 

洗浄後は、しっかり水で洗い流し、乾いた布で水分を拭き取ってから再度取り付けます。なお、機種によっては食洗機での洗浄が可能なタイプもありますが、対応可否は必ず製品情報を確認してください。

 

ファンのお手入れ

 

レンジフードの中で最も汚れが溜まりやすいのがファン部分です。油煙やほこりが絡みついてこびりつくと、吸引力の低下や異音、故障の原因にもなるため、定期的な掃除が重要です。

 

ファンには主に「シロッコファン」と「プロペラファン」があります。どちらも取り外し方法は機種ごとに異なりますので、必ず取扱説明書を確認のうえ、無理のない範囲で作業しましょう。

 

外したファンは、ぬるま湯に中性洗剤を溶かした液にしばらく浸け置きしてから、スポンジやブラシで丁寧に汚れを落とします。羽の間にブラシを入れる際は、破損しないよう力加減に注意してください。洗浄後は、完全に乾燥させることが大切です。濡れたまま戻すと錆びや故障の原因になります。

 

ファンの掃除は難易度が高めの作業のため、不安な場合や内部構造に不安がある場合は、専門のクリーニング業者に依頼するのも一つの方法です。

 

オイルパックのお手入れ

 

オイルパックは、レンジフード内の油を集めてためておくための部品です。ここに油や水分が溜まりすぎると、臭いの発生や不衛生の原因となるため、こまめな掃除が必要です。

 

取り外す際は、中の液体がこぼれないように水平を保ちながら慎重に行いましょう。勢いよく引き出したり傾けたりすると、油が周囲に飛び散るリスクがあります。外した直後は、安定した場所に新聞紙などを敷いてから置くと安全です。

 

掃除の際は、まずキッチンペーパーなどで残った油分を拭き取り、その後中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗います。落ちにくい油汚れがある場合は、つけ置き洗いも効果的です。最後に水でしっかりとすすぎ、乾いた布で水気を丁寧に拭き取ってから戻します。

 

オイルパックの掃除頻度は、1カ月に1回程度が目安とされていますが、揚げ物や炒め物が多い家庭では、もっと早いサイクルでのお手入れが必要になることもあります。調理スタイルや使用頻度によって汚れの量は大きく変わるため、目視で確認しつつ、臭いや溜まった量が気になる前に掃除するのが理想です。

 

レンジフードをきれいに保つポイント

 

レンジフードを清潔に保つためには、こまめなひと手間が効果的です。汚れがこびりつく前に対応することで、掃除の負担をぐっと減らせます。日々の調理後にできるちょっとした工夫を取り入れることで、面倒な本格清掃の頻度を抑えることができます。次に紹介するポイントを参考に、無理なく続けられる習慣を見つけてみましょう。

 

使用後に数分間プラスで回す

 

調理が終わったあと、すぐにレンジフードのスイッチを切っている方が多いのではないでしょうか。実は、料理中に発生した油煙や臭いは、調理後もしばらく空気中に漂っています。そのまま電源を切ってしまうと、排気しきれなかった汚れがレンジフード内部に付着しやすくなり、結果的に掃除の手間が増えてしまいます。

 

そこでおすすめなのが、調理後に2〜3分程度、換気を延長する方法です。このひと工夫で、レンジフードの内部に残った油煙や湿気をしっかり排出でき、汚れの蓄積を防ぐことができます。

 

近年の機種には「自動延長運転」機能が付いたものもあり、スイッチを切ったあとも一定時間換気を続ける仕様になっています。こうした機能が搭載されている場合は積極的に活用しましょう。

 

使用後すぐに軽く水拭きする

 

調理後すぐのタイミングで、レンジフードの表面をサッと水拭きするだけで、清潔な状態を長く保ちやすくなります。特に、油が温かいうちはまだ柔らかく、固まりきっていないため、軽く拭くだけでも汚れが簡単に取れるのです。

 

拭き取る範囲は、整流板の外側・内側、フード表面、スイッチまわり、フィルター枠など、手が届く範囲で十分です。雑巾やキッチンペーパーは、固く絞ってから使うのがポイントです。市販の掃除用クロスを使えば、より手軽に汚れをキャッチできます。

 

この「ついで掃除」の習慣を取り入れることで、週末などに行う本格的な清掃の負担を大きく減らすことができます。例えば、調理後の片づけと並行して、ついでに一拭きしておくだけで、汚れの蓄積を防げます。

 

もちろん、毎回きっちりやる必要はありません。「気がついたときに軽く拭く」くらいの気持ちで十分です。無理なく続けられることが、長く清潔を保つコツになります。

 

まとめ

 

レンジフードを清潔に保つためには、日頃からのこまめな手入れが欠かせません。本記事では、汚れの原因や掃除の頻度、必要な道具の紹介から、パーツ別のお手入れ方法までを解説してきました。特に油汚れとほこりが混ざることで頑固な汚れになりやすく、放置することで換気効率や安全性にも影響を及ぼします。

 

日常的にできるひと工夫や習慣を取り入れることで、掃除の負担を軽減しつつ、清潔な状態をキープすることが可能です。この記事を参考に、まずはできるところからレンジフードのお手入れを始めてみましょう。

 

レンジフードのお手入れを楽にするには、汚れが溜まりにくく、お手入れが楽な最新のシステムキッチンに交換するのもおすすめです。キッチンを含む水回りのリフォームをお考えの際は、ぜひラクイエまでお気軽にご相談ください。

 

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